こんにちは。郵便太郎です。
今回も、最近読破したマネー本について、お話ししていきます。
今回取り上げるのは、あの有名な漫画『カイジ(福本伸行)』をモチーフとしたマネー本、『カイジ「命より重い!」お金の話(木暮太一)』という本です。
・年功序列企業では、若者は「カイジ化」
・高い買い物で頭が麻痺したら「カイジ化」
・「うまい話はありえない」を理解しないと、「カイジ化」
・「金=時間」という感覚がわからないと、「カイジ化」

やたらカイジ化しますね・・・
ちなみに、タイトルに入っている「命より重い!」というのは、漫画『カイジ』のなかで出てくる悪役、利根川幸雄(とねがわゆきお)という人物が口にするセリフで、ネットなどでは「真理すぎる」と話題になっています。
↑こちらが、利根川先生です。「金は命より重い」など、大人が言いにくいことを言いまくります。
他にも、主人公のカイジのギャンブル中毒っぷりを描く漫画「カイジ」には、お金についてかなり勉強になる要素が含まれていて、本書はその要素を参考に、マネー本としてさらに掘り下げた内容になっています。
↑例えばこのシーン。「人は皆、命がけで金を得ている」なんて、はっきり言える大人がいるでしょうか笑

グサグサきますね・・・
今回は、そんな一風変わったマネー本である本書の中でも、「資産形成をしたい郵便局員が注意すべきポイント」という視点で、説明していきます。
この記事を参考に、お金の知識を身につけ、カイジにならないように勉強していきましょう。
それでは、早速説明していきます。
命より重いお金の話①:マネーリテラシーを身につけないと「カイジ」化する
『カイジ「命より重い!」お金の話(木暮太一)』の中で繰り返し伝えられているのは、
マネーリテラシーを身につけないと、カイジ化する
という点です。
マネーリテラシー・・・なんとも苦手意識を湧き上がらせる言葉ですが、そんなに難しく考える必要はないです。
ということです。
カイジが好例?「マネーリテラシーがない人」とは?
例えば、クレジットカードの分割払いやリボ払い、簡単に利用してませんか?特にリボ払いなんかは、闇金並みの「手数料」という名の利子がついています。
そういった、「手数料」とか、「利子」などといった、一見すると「考えることがめんどくさそうなお金について、しっかり考えれる人」が、「マネーリテラシーがある人」です。
逆にいうと、このような手数料や利子を考えずに生活する人というのは、マネーリテラシーがなく、カイジのように借金で破滅してしまう可能性があります。
「カイジ化」しないマネーリテラシーを身につけるには?
では、どうすればマネーリテラシーを身につけ、「カイジ化」することを避けられるのでしょうか?
ポイントは2つです。
②「手数料」に敏感になる
カイジ化しない方法①:複利の仕組みを学ぶ
複利というのは、元本に対して、増えた分を含めて利率がかかるというものです。少し難しいですね。
例えば、100万円について、年利10%の複利で増えていくとすると、どうなるでしょうか。
まず、翌年は、
そして、その次の年は、合計金額に対して10%の利率で増えますので、
増額分は
110万円×10%=11万円
となり、これが2年目の110万円に合計されますので、3年目の合計金額は
そしてその翌年は、この121万円の10%が加算されますので、増額分は12.1万円です。
増額分だけを見ると、
10万円、11万円、12.1万円・・・と、だんだん増額が大きくなっているのがわかると思います。
このように、複利の計算では、その年の増額分は、合計金額に対して利率がかけられるので、雪だるま式に金額が増えていきます。
これに対し、複利でない利率は単利といい、単純に元本に利率をかけた金額が翌年もその翌年も定額で追加されます。
先ほどの例と同じように、100万円が10%の単利で増えた場合を考えてみます。
翌年は、
100万円×10%=10万円が増加しますので、合計金額は110万円で、複利の場合と同じです。
単利の場合、その次の年も、元本に利率をかけた10万円が追加されますので、
110万円+10万円=120万円となり、複利の121万円よりも1万円少なくなります。
そして、その翌年も、その翌々年も、ずっと10万円が増加されます。
まとめると、
単利:ずっと元本に利率をかける→増額は一定
と覚えていれば簡単です。
当然、複利の方が、期間が長くなると単利よりも金額は大きくなります。
ちなみに、先ほどの例で、100万円を10%の単利で運用するか、複利で運用するか、ですが、10年間運用した場合、
単利では、
100万円(元本)+(100万円×10%)×10年=200万円ですが、
複利の場合は、約260万円です。
利率の計算方法が違うだけで、何と60万円も結果が異なってきました。
これは利子の場合でも計算方法は同じなので、単利か複利かで、60万円も損する可能性があるということです。恐ろしいですね。
「カイジ化」しない方法②:手数料に敏感になる
次に、マネーリテラシーを身につける方法としては、「手数料に敏感になる」ということが挙げられます。

なんとなく苦手な響きです。手数料
「手数料が苦手だなあ」なんて人も多いかと思いますが、手数料に鈍感なようでは、銀行やカード会社、不動産会社の「いいカモ」も同然です。
これに関しては簡単で、
・ネットで探して無料のものがなければ、安いものを使う
これだけ意識すれば、基本的に手数料でぼったくられることはないかと思います。
株取引や投資信託の購入など、金融取引でも今は手数料無料の時代ですし、不動産の仲介手数料も無料のものはあります。
今はネットの発達などで「手数料無料」はキーワードになりつつありますので、「手数料は基本的に払わない」というスタンスでいれば大丈夫です。

「そういうもんなんだ」の前に、1回ネットで調べてみましょう
命より重いお金の話②:「年功序列」の会社だと若者は「カイジ化」する
次に、本書の中で重要なメッセージは、
「会社の給料の仕組みは、必要経費から算出されている」
という点です。
日本の多くの会社では、年功序列制度といって、年齢を重ねるほど昇進したり、給料が上がったりしていますよね。
あれは、「年齢を重ねるほど、必要経費が増える」からです。
確かに、年齢を重ねて、養う家族が増えたり、家や車のローンを抱えたりすると、確実に出費が増えていきます。
会社は、それらの社員に対して生活できるだけのお金を渡す必要があるので、年齢を重ねるだけ、お金がもらえる仕組みになっているのです。
ということは、年功序列の会社で働いているかぎり、若い人の給料は上がらない、ということにもなります。
必要経費も少ないとみなされてしまいますからね。
そこで、若くして生活費以上の給料をもらおうとしたら、年功序列ではなく、実力主義の会社に転職するのが一番の近道ということになります。
ちなみに郵便局における、昇給の実情については、「【閲覧注意】「郵便局員は圧倒的に昇給しない」という不都合な事実」という記事で解説しています。
命より重いお金の話③:高額な支出でお金をぼったくられる人は「カイジ化」する
次に重要なのは、
「値段の高い買い物でも、正気を保つ」
という点です。
どういうことかというと、例えば、
1000円のものに対して、100円のオプションをつけるのと、
1000万円のものに対して、1万円のオプションをつけるのとで、
どちらが心理的ハードルが低いか
ということです。
一般的な感覚から言えば、1000万円に対して1万円のオプションをつける方がハードルが低いですよね。
人間には、このように「高額な買い物ほど、1円の感覚が軽くなる」という性質があり、高額な買い物ほど、ぼったくられやすくなります。
なので、人生において高額な買い物である
②車:人生で4000万円くらい
③結婚式:500万円くらい
④保険:1〜2000万円くらい
などの支出において、「数万円だからいいや」となってしまう人は、お金に対してルーズであり、頭のいいひとたちにいいように搾取される、
つまり「カイジ化」してしまう危険性がありますので、注意が必要です。
命より重いお金の話④:「うまいお金儲けの話」を信じると「カイジ化」する
これも重要です。
本書の中では、「うまい話」が存在し得ないことが理論的に説明されています。
もし、「絶対もうかる話」があなたのところに来たとしたら、まず
なぜ、その人はあなたに、その儲かる話を紹介したのか
を考えてみましょう。
普通だったら、紹介なんかしないで、その人がやればいいはずですよね。絶対儲かるんですから。
それでも紹介してくるのは、あなたがその人にとって
②カモにしたいか
のどちらかです。
うまい話に飛び込んでしまう前に、今一度自分がカモになっていないか確認しましょう。
命より重いお金の話⑤:まさにお金は「命より重い!」
最後に、本書で一番重要だと感じたメッセージについて解説します。
それは
という考え方です。
個人的には、サラリーマンなど、時間の対価として給料を受け取っている場合は
「金は命(時間)に等しい」
だと思いますが、どちらにせよ、お金には、その対価として支払った時間があるということを考える必要があると思います。
つまり、お金の無駄遣いをしてしまう人などは、その対価として支払った時間(自分の命)を無駄にしているのと同じということです。
例えば、買って使わずに眠っている1万円のダイエット器具があったとします。
眠っているだけならお金を無駄にしたわけではないと考えがちですが、購入にかかった1万円分の労働にかかったあなたの時間は、無駄になっています。
さらに最悪なのは、意味のない飲み会などに行く場合です。
この場合、飲み会のお金を得るのに働いた時間が無駄になるのと同時に、飲み会中の時間そのものも無駄になります。

時間の無駄遣いのダブルパンチです
お金を得るために提供した時間と、自分の時間そのものが無駄になり、有限な時間が大幅に削られていることがわかると思います。
このように、物の価値には、その背後にそれを得るために費やした時間があるということを意識して、
「自分の時間を提供するのにふさわしいか」
を考えて、金は時間と交換であるということを忘れずにいる必要があります。
『カイジ「命より重い!」お金の話(木暮太一)』:まとめ
少し長くなりましたが、本書について自分なりに重要な部分をまとめてみました。
・年功序列企業では、若者は「カイジ化」
・高い買い物で頭が麻痺したら「カイジ化」
・「うまい話はありえない」を理解しないと、「カイジ化」
・「金=時間」という感覚がわからないと、「カイジ化」
ぜひ、本書の中の考え方を忘れずに、カイジにならないように勉強していきましょう!

読んでいただき、ありがとうございました
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